平成27年3月26日(木)、京都リサーチパーク4号館にて『第3回事業継続オープンセミナー「日本のものづくり~起業と承継にスポットを当てて~』を開催しました。全体で約40名の方にご参加をいただきました。
以下、当日の様子をご紹介します。
(講演)「日本のものづくり~起業と承継にスポットを当てて~」
ゼネラルプロダクション株式会社の代表取締役社長:石崎義公様より、ご講演をいただきました。テーマは「日本のものづくり~起業と承継にスポットを当てて~」です。 まずは石崎様が創業され、高圧ポンプのピストンで世界シェア80%を誇る株式会社タカコについて、社名の由来、事業内容、2007年に経営を若い世代に譲ったことなどについてお話をいただきました。事業承継のきっかけについては、世界的に売れる見込みのある有力な新商品の開発の責任を60代の自分ではなく、40代の若い世代に譲らないと、今後の会社のためにならないと考えたからという旨のお話をいただきました。また、思い切って若い世代に引き渡すという決断をされた際の悩みや次期社長の人選についてなどについてもお話いただきました。人選については、岩崎様ご自身の経験から、仕事がよくできる40代での方であること、また、個人の仕事に対する能力の高さよりも、他人との協力関係を築けるような人望のある方を選ばれたという旨のお話をいただきました。
次に、株式会社タカコの創業から海外大手メーカーとの取引まで拡大にいたる流れについて、石崎様の経歴、お一人で起こした町工場の時代と東大阪の様子、開発が成功した後の苦労など、スライドとテレビ取材のドキュメンタリー番組を交えてわかりやすく紹介いただきました。ご自身のご経験から、中小企業にとって大切なことは、お客様に対して常に提案すること、世界一になるには独自の設備を持ち、工法開発をしていれば世界一になれるとのお話をいただきました。
さらに、2010年に日本のものづくりを守るために設立された、ゼネラルプロダクション株式会社について、会社を立ち上げた目的、組織のしくみや商流、取り組んでいる事業の内容についてなどを写真やビデオを交えてわかりやすく解説いただきました。最後に、日本のGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)やGNP(Gross National Product:国民総生産)は、世界でも大きな値であるということ、そこには日本のものづくり産業が大きく貢献している旨をご説明いただきました。資源の少ない日本が世界の中で生きていくためには、ものづくりが不可欠であり、考え方や技術を変えていく必要があるというお話もいただきました。日本のものづくりのために、起業と承継についてご参考になるお話を、ユーモアも交えながら分かりやすくお話いただき、笑いのあふれる講演となりました。
*おわりに
京都中小企業事業継続・創生支援センターでは、これからも事業承継問題解決に向けて様々なセミナーやマッチングイベントを開催予定です。今後の事業承継対策事業の開催概要・予定については、ぜひ『京都起業・承継ナビ』をご覧ください。